LOG IN

小型DAP DP-S1 rubato / private XDP-30R試聴してきました

by 橋本 尚久

表題の通りONKYOとPioneerから3月17日に発売予定の小型ポータブルデジタルオーディオプレイヤー(DAP) DP-S1 rubato、private XDP-30Rを試聴してきました。なお写真は許可を得て撮影させて頂いています。

上記がONKYOから発売されるDP-S1 rubatoで、

上記がPioneerから発売されるprivate XDP-30Rです。カラーバリエーションはONKYOが黒1色で、Pioneerは黒とシルバーの2種類です。価格はオープン価格ですが、eイヤホンのwebではONKYO DP-S1 rubatoが48,380円(税込)、Pioneer private XDP-30Rが42,980円(税込)で予約受付しています。

外観

大きさは上記写真の通り片手で持ちやすい小型サイズで、重量も130gと大変軽いです。液晶画面は2.4インチのタッチスクリーンで小さめです。

上記写真の通り3.5mmステレオミニのシングル接続と2.5mmの4極バランス接続に対応しています。なお、D/Aコンバーター(DAC)はESS社のDACチップ「ES9018C2M」を、アンプ部にもESS社の「9601K」を左右の回路独立で搭載したフルバランス回路構成となっています。この回路構成は価格帯からはかなり異例です。

上記写真の通り、最大200GBまでのmicroSDXCカードを2枚刺せるようになっています。内蔵メモリは16GBですので、最高416GBまでの容量となります。

本体右側面にはDP-X1/X1Aには無かったホールドスイッチが付いています。このホールドスイッチはボリュームと再生ボタン系をそれぞれ独立して操作無効/有効を設定できるようになっています。

操作感

操作感はDP-X1などのOSがAndroidベースのものと比べると若干ゆっくりしている感じはありますが、画面のタッチの反応やスクロール速度は必要十分なスピードです。画面の解像度はDP-X1よりはやや劣っている感じですが、カバーアート写真の表示は特に問題なさそうです。なお、OSはAndroidではなく、Linuxベースの独自のものを採用しています。このおかげで5.6MHzまでのDSDのネイティブ再生にも対応しています。Androidベースではないので、インターネットのブラウジングやアプリを入れたりとかは出来なくなっています(インターネットの動画再生もできないと思います)。Bluetoothの再生コーデックはSBCのみ対応しています。Bluetooth接続されたiOS/Android向けの専用コントロールアプリ「Onkyo DapController」でスマートフォンから本機の再生/停止、音量調整などの基本操作が行えるとのことで、これはDP-X1/X1AやSONYのNW-A30シリーズ、NW-WM1A/1Zにも無かった機能です。その他にはWiFi経由でradiko.jpやTuneInなどのインターネットラジオに対応しています。バッテリーはFLAC 96 kHz/24 bit、アンバランス再生時で連続駆動15時間を実現しているとのことです。

音質

音質ですが、この価格帯のDAPにしては非常に音が良かったです。アンプの駆動力も申し分なく(ゲインはLow/Normal/Highの3段階で調節可能)、外付けのポータブルヘッドフォンアンプは普通は要らないと思います。試聴はバランス接続(BTL駆動)でヘッドフォンはSONYのMDR-Z7を用い、アップサンプリングやビット拡張は行っていません。DP-X1とは違い、44.1kHz系と48kHz系の水晶発振器をそれぞれ積んでいることも大きいかも知れません。ONKYO DP-S1 rubatoとPioneer private XDP-30RはどちらもDACやアンプも左右独立でまったく同じDACやアンプを搭載しており、スペック的にも僅かな重量差(Pioneer private XDP-30RはONKYO DP-S1 rubatoより10g軽い)を除けば全く同一なのですが、試聴した音質にはかなり明確な差がありました。一聴して明るめの音質で分かりやすく万人受けしやすいのはPioneer private XDP-30Rですが、音に深みがあり、空気感を感じやすいのはONKYO DP-S1 rubatoの方でした。特にクラシックのDSD音源の再生では差が出やすいように感じました。ONKYO DP-S1 rubatoとPioneer private XDP-30Rは差額5,400円ほどONKYO DP-S1 rubatoの方が高めなのですが、かなり意味のある価格差と思います。ONKYOのDP-S1 rubatoはメーカーの方によるとDACやアンプ以外の部品を吟味して仕上げているとのことで、その差が出ているように感じられました。つまりあらゆるジャンルの音楽を再生することを考えて万人受けしやすいように分かりやすい音質で作ったのがPioneer private XDP-30R、アコースティックな音楽の響きや空気感の再現性まで狙って部品選定やチューニングを行ったのがONKYO DP-S1 rubatoと言えるかも知れません。このあたり、SONYのNW-WM1AとNW-WM1Zの違いになんとなく似ています。ただ、両機種の価格差は5,400円ですし、これでこの音質の高さならカラーは黒しか選べませんが個人的にはONKYO DP-S1 rubatoを推したい思います。

総評

この小ささ、軽さでこの価格でこの音質だとかなり買いだと思います。特にバランス接続に対応していること、シングル接続でもDSD5.6MHzまでのネイティブ再生に対応しているのは大きいです(DSD 11.2MHzは非対応)。MQA音源も後日アップデートで対応予定とのことです。欠点としては液晶画面が2.4インチと小さめで解像度も低めであること、音楽再生に特化しているので音楽再生以外の機能に乏しいこと、カラーバリエーションが少ないこと、USBデジタル出力ができないことなどです。5万円前後の価格帯で小型で高音質なDAPならほぼこの機種一択になるのではないかと思えるくらいの高い商品力を持った機種であると言えるでしょう。

#DPS1 #rubato #XDP30R #private #オーディオ #ハイレゾ #AUDIO#DAP #ONKYO #Pioneer #デジタルオーディオプレーヤー


橋本 尚久
OTHER SNAPS