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DAP Shanling M1

by 橋本 尚久

Shanling M1は2016年12月17日にeイヤホンAmazonで発売になった、中国Shanling(シャンリン)社製のエントリーモデルのポータブルデジタルオーディオプレイヤー(DAP)です。eイヤホンではwebでは¥14,800、店舗では¥13,320で販売されています。

どんなDAP?

大きさは下の写真のとおり、単3乾電池よりすこし大きいくらいで重さは約60gと大変軽量です。対応フォーマットはAPE/FLAC/ALAC/WMA/AAC/OGG/MP3/WAV/AIFF/DSF/DIFFと幅広く、PCMは44.1kHz~192kHz、DSDは2.8MHzと5.6MHzに対応しています(DSDは内部で88.2kHzのPCMに変換再生)。Bluetooth Ver4.0/aptXにも対応し、Bluetooth対応の無線でのイヤフォンやヘッドフォン、スピーカー再生も可能です。

下の写真はSONYのハイレゾウォークマン®NW-A35と比較した写真です。Shanling M1の小ささがよく分かります。

開封レポート

外箱です。

外箱の蓋を取った状態です。

本体以外の同梱物は下の写真の通りです。

本体左側面です。上から「戻る」ボタン、「曲スキップ」、「曲戻し」ボタンと並んでいます。

本体右側面の写真です。電源ボタンと、写真で分かりにくいかも知れませんが、本体右上の底面にジョグダイヤルボタンが付いています。このジョグダイヤルで曲の選択や音量調整、ダイヤルを押し込むことで曲選択や再生/一時停止をします。

本体下側は左からmicroSDXCの挿入口、microUSB type-C端子、3.5mmステレオミニジャックとなっています。microSDXCは金属の端子面を上側にして挿入することで認識し、256GBまで対応しています。なお、本体には曲を格納する内蔵メモリを持っておらず、microSDXCカードは必須です。本体ファームウェアの更新もmicroSDXCカードから行います。3.5mmステレオミニ端子はバランス出力には対応していません(GND分離には対応しているらしいです)。microUSB type-C端子は充電及びデータ転送、そしてなんとデジタルオーディオ出力にも対応しています。デジタルオーディオ出力は352.8kHzまでのPCMと2.8MHzのDOP形式でのDSD出力が可能です。面白い機能としては本機をUSB-DACとして使用することも可能であることです。これを利用してPC等からUSB接続で超コンパクトなポータブルDACヘッドフォンアンプとしても本機を利用できます。

本体操作について

下の写真はホーム画面です。コストの関係だと思いますが、タッチパネル操作には対応しておらず、ジョグダイヤルをグリグリ回すことでメニューを選択し、ジョグダイヤルボタンを押し込むことでメニューを選びます。キャンセルは本体左側面の「戻る」ボタンを使います。タッチパネル操作に慣れていると最初は戸惑いますが、慣れるとこれがなかなか使いやすいです。なお、ホーム画面以外の画面からも「戻る」ボタンを長押しすることでいつでもホーム画面に戻ってくることができます。電源ONからホーム画面表示までは約10秒と起動も速く、ストレスなくサクサク動きます。

下の画面は再生画面で、再生画面の状態でジョグダイヤルボタンを長押しすると画面の下に再生モード選択やプレイリスト追加等を選べます。なお、本機のプレイリスト作成はあらかじめ決められている分類しか選べず、自分で好きな名前の分類を作ることはできません。また、フォルダ毎プレイリストに入れるということは出来ず、1曲1曲選ぶ必要があります。しかし、ホーム画面のファイル一覧から、なんとSONYのハイレゾウォークマン®の.M3U8のプレイリストファイルを認識することができますので、実はあまり困りません。

下の写真はファイル一覧画面でSDメモリカードのフォルダを見に行っている所ですが、~~.M3U8というファイルがウォークマン®で作ったプレイリストファイルで、これを選ぶとプレイリストが表れ、曲を選択できるようになります。なお、この機種はカバーアートは再生画面でしか表示されません。

音質について

価格が13,200円のエントリーモデルですが、音質はノイズもなく、割とフラットでクセはあまりありません。微小音の再生能力や音場、空間表現力はそれなりです。ただ価格を考えると音質は頑張っている方かと思います。DACチップに旭化成エレクトロニクス(AKM)のAK4452、アンプチップにMAX97220を使い、シンプルにまとめ上げているおかげかと思います。低域が若干弱い感じですが、以前紹介した低域が強めなDENON AH-C820イヤフォンを使用するとちょうど良く、通勤などの移動中の使用ならこれでもう十分な感じです。ヘッドフォン出力も35mWとハイレゾウォークマン®NW-A35と同じくらいで結構あります。連続再生時間も9~10時間とバッテリーも持ちます。

SONY NW-A35と比べてどうか?

音質に関してはSONYのハイレゾウォークマン®NW-A35の方が良いかも知れないのですが、それほど大きい差ではありません。むしろNW-A35のタッチパネルの反応の悪さ、動作の遅さの方が気になります。実はShanling M1に興味を持ったのはNW-A35の音飛びが気になったからです。Shanling M1は音飛びすることなく、大容量の256GBのmicroSDXCメモリカードが使えます。操作もジョグダイヤルボタンの操作は慣れるとなかなか快適で、大きさも小さくて軽く持ち運びも便利です。操作性、安定した再生能力、サイズと重さ、コストパフォーマンスを考えるとShanling M1にかなり分があると思います。ハイレゾウォークマン®NW-A35に劣っている部分があるとすれば、本体だけで好きな名前のプレイリストを作れないこと、DSD11.2MHzのファイルが再生できないこと、デジタルオーディオ出力はDSDは2.8MHzしか対応していないことくらいです。

SONYもうかうかしていられない?

以前記事で書いたように今後他社が高性能汎用DACと低歪みの高性能アナログアンプでPCMとDSDのネイティブ再生が可能なDAPをリーズナブルな価格で出してくる可能性が高いです。既にエントリー機種ではサイズや操作性を含めた総合的な性能、価格で中国のShanling M1に負けてしまっています。Shanling M1はSONYの誇るデジタルアンプを使わなくても高性能汎用DACと高性能アナログアンプでハイレゾウォークマン®のお家芸であった軽くて小さくて音が良くてバッテリー持ちの良いDAPを作れることを証明してしまいました。今後は中国がハイビジョンテレビの時のようにますます性能が良くて安価なDAPを色々と出してくる可能性があります。次のウォークマンシリーズではネットワーク再生も含めた画期的な何かを搭載しないとなかなか厳しいのではないかと思います。

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橋本 尚久
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