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SONY CDP-X555ES

by 橋本 尚久

最近下記写真のいつも使っているVictorのXL-F3という1995年発売の21年前のCDプレイヤーの調子が悪く、本体を開けてピックアップレンズをアルコール綿で拭いたりしましたが、CDを挿入して再生しようとしても動作せずCDがイジェクトされる状況は変わらず、これはもういよいよダメかも....と覚悟を決め、新しいCDプレイヤー購入を検討し始めました。

新しいCDプレイヤーを購入するにあたって選択肢は3つありました。1. BD、DVD、SACD、CDなどあらゆるディスクを再生可能なBlue-rayプレイヤーを買う。本来映像を見るものなのでHDMI接続可能なディスプレイは必須。オーディオ出力はHDMIで映像と一緒か、デジタル同軸出力のみという簡素なものが多い。2. SACD(スーパーオーディオCD)再生機を買う。SACD再生機はCD再生も可能。3. 新しい安価なCDプレイヤーを探す。

1.に関しては、最近SONYがBDP-S6700という機種を出していまして、Bluetoothに対応していたり、ハイレゾ音源にも対応していたりで、お値段も2万円を切る価格で、HD画像を4K相当にアップスケーリングできたりとか多機能で、BDプレイヤーとしてはかなりお勧めな機種ですが、いかんせん出力端子がHDMIとデジタル同軸出力しかなく、下の写真のように前面パネルも表示がほとんどないので、オーディオ用に使うにはどうも...という感じでした。

2.のSACD再生機は、最近SACD再生機自体が下火で、大体が10万を越える高額なものがほとんどで、唯一下記写真のPioneerのPD-70という機種が6万円と10万円を切る価格でした。PD-70自体は評判も悪くないようでしたが、ただ、SACDを再生する機会がどれだけあるか分からないのに6万も出すのはどうも...というところで、最近はSACDを開発したソニーもハイレゾ配信に力を入れている有様ですので、これもパスしました。

というわけで、3.の普通のCDプレイヤーを探すことにしたのですが、できるだけ安価に済ませたいが、音質にはこだわりたいということで、ちょうど近所のブックオフにSONY CDP-X555ESが中古で出ていたことを思いだして、早速買って参りました。なお、お値段は2万500円でした。

このCDP-X555ESという機種、1990年発売の26年前のCDプレイヤーで、当時大絶賛されたいわゆる「銘機」と言われた機種です。当時のお値段は89,800円でした。ちょうどバブル崩壊前年に出た機種で、当時日本の電機メーカーは今よりずっと力があった頃で、各社より良いCDプレイヤーを開発すべくしのぎを削っていた時期でした。もともとCDそのものをオランダのフィリップス社と共に開発したSONYは特にCDプレイヤーには力を入れていました。このCDP-X555ESは電源部は下記写真の如く2トランス構成となっていて、デジタル・サーボ部とオーディオ部を独立給電、D/Aコンバーター(ただのD/Aコンバーターではなく、SONYが独自に開発した1bitパルスD/Aコンバーターと言われるもので、これを片チャンネル4つづつ使用、計8つ搭載しています。1bitパルスD/Aコンバーターの動作はCHORD社のMojoのD/Aコンバーターの原型のようなものです)部に対しては別に電源回路を設けて、電源を介しての干渉を根本から絶つとか、トランスの振動を伝えないよう、4ヶ所にゴムダンパーを使用してフローティング設置しているとか、ディスクの回転を制御する駆動系サーボ回路にデジタルCLVサーボを搭載、ブラシ&スロットレス・サファイア軸受けのスピンドルモーターを採用、このモーターの回転を検出し、これを10ビットの分解能でコントロール、これによりディスクの内周、外周を問わず正確な線速度を維持しているとか、ピックアップレンズのスライド機構は振動がなく高速アクセス可能なリニアモーターを使用、これらの光学系メカの土台には大理石と同じ炭酸カルシウムを特殊樹脂に加えてグラスファイバーで強化した高剛性Gベースユニットを採用、銅メッキシャーシ、セラミックインシュレーターとサイドウッド付きでCDプレイヤーなのにアンプ顔負けの重さ12.8kg!など、もう大変な力の入れようでした。

その再生音はさすがにCHORDのMojoには負けますが、中低音が充実しており、かといって高音もそれなりに出ており、分解能や音の広がりも悪くなく、音自体に力強さがあり、今でも十分通用する大変高品質なサウンドだと思います。ヘッドフォン端子の駆動力も申し分なく、70mmドライバー採用のSONY MDR-Z7ヘッドフォンも軽々と駆動します。

一番最初のVictorのCDプレイヤーXL-F3やPioneerのPD-70もそうなのですが、最近のCDプレイヤーはコストの関係かモニターヘッドフォン端子を省く傾向にあり、音楽を聴くにはアンプの電源を入れてアンプにヘッドフォンを繋ぐ手間がかかります。しかし、SONY CDP-X555ESはその点昔のCDプレイヤーでして、何とヘッドフォン端子も3.5mmステレオミニプラグではなく6.3mmステレオ標準プラグとなっております(笑)。これが何とリモコンで音量調節可能なのがスゴイ!。下はリモコンでボリュームを上げている様子の動画です^^;

最近はCDもPCに取り込んでflacファイルにしてポータブルデジタルオーディオプレイヤーで聴くことがほとんどなのですが、買ってきたCDをすぐ聴きたいときはモニターヘッドフォン端子のあるCDプレイヤーはアンプの電源を入れなくてもとりあえず高音質で再生でき、案外便利だったりします。

なお、VictorのCDプレイヤーXL-F3が動かなくなった件については後日談があり、もう一度気合いを入れてピックアップレンズをクリーニングクロスでしっかり拭き直したら何と息を吹き返してCDを認識・再生するようになりました(笑)。かなりしっかり気合いを入れてレンズを吹き上げないとだめだったみたいです^^;

BDP-S6700写真 : http://www.sony.jp/bd-player/products/BDP-S6700/
PD-70写真 : http://pioneer-audiovisual.com/components/pureaudio/pd-70/lineups/

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橋本 尚久
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