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外でよい音を楽しむには?

by 橋本 尚久

最近ハイレゾ音源というのをよく耳にするようになってきたと思います。最近はメーカーもこれまでの製品と差別化をしたいため、ハイレゾ対応製品に力を入れるようになってきました。

ハイレゾ音源というのは分解能が16bitを上回るか又はサンプリング周波数が44.1kHzを上回る無圧縮或いは可逆圧縮のデジタル音源のことです。

ところが、思ったようにハイレゾ製品は売れているかというと、そうではないです。理由はただ一つ、普通のCD音源とハイレゾ音源の違いが分かりにくい、これに尽きると思います。

24bit-48kHzのハイレゾ音源と16bit-44.1kHzのCD音源をハイレゾ対応の安価な再生装置で聞き比べても、多分その差は分からないと思います。このあたりがハイレゾ製品が売れにくくなっている理由かと思われます。逆に言うと1982年に発売されたCDの規格は非常に良く出来ていたということですね。

ハイレゾに限らず、レコードのアナログの時代から良い音とそうでない音の議論がありました。良い音を追求しようとすると、どこか1箇所を良くしてもあまり大きな効果はないということです。所謂一点豪華主義はあまり効果がないわけです。

と言っても、ヘッドフォンは変えると結構違いがあります。まずは再生装置やアンプを変える前にヘッドフォンから変えてみることをお勧めします。ヘッドフォンにも色々な種類がありますが、概ね音の良さは値段に比例していると言えます。ただ値段も5万を越えてくるとヘッドフォンだけでなくアンプとの相性も出てきます。あまり高価すぎるヘッドフォンはアンプが貧弱だとその良さを引き出せないことがあります。まずは、例えばiPhone付属のイヤフォンであれば、名前が通ったメーカーの1万円くらいのイヤフォンかヘッドフォンに替えてみることです。ここでハイレゾ対応かそうでないかはあまり気にする必要はありません。ハイレゾ非対応でも良い音がするイヤフォンやヘッドフォンは沢山あります。eイヤホンなどの専門店だとじっくり試聴しながら製品を選べます。一般的に言えるのは振動部分がイヤフォンよりもヘッドフォンの方が格段に大きく、より自然な聞こえ方に近いのはヘッドフォンの方です。お勧めはSONYのMDR-1Rや同じくSONYのMDR-Z7です。

なお、スピーカーはアンプとの相性が大きく、最初はアンプとセットになっているのを選ぶかアンプメーカー推奨のものを選ぶ方が無難です。これもある程度の価格以上のアンプになってくるとだいたいどんなスピーカーで鳴らしきるものではありますが。ただ、スピーカーは試聴する場所の問題もあって、ヘッドフォンよりも選び方が難しいとは言えます。

お気に入りのヘッドフォンやイヤフォンが決まれば、次はiPhone直刺しではなく、アンプ部分や再生装置そのものを見直します。ここで2つの選択肢があり、音楽ファイルはiPhoneに格納して、外付けのDACヘッドフォンアンプを使うという方法と、ONKYO DP-X1やFiiO FiiO X1やPioneer XDP-100Rなどの音楽再生専用のデジタルオーディオプレイヤーを利用するという方法です。FiiO FiiO X1は価格が2万円未満で買える割には音もよく、人気が高いようです。ただ、出力はヘッドフォンかライン出力かになってしまうので、デジタルで外付けのDACヘッドフォンアンプに繋げない等、拡張性は乏しいと言えます。なお、SONYのハイレゾウォークマンシリーズ(2016年10月29日発売のNW-A30シリーズ、NW-WM1A、NW-WM1Zは除く*)は価格が高い割には音質的に見るべきものが少なく、お勧め致しません(外付けDACヘッドフォンアンプを利用するのが前提であればこの限りではありませんが、それなら後述のONKYO DP-X1やPioneer XDP-100Rをお勧めします)。

*2016年10月29日発売のNW-A30シリーズNW-WM1A、NW-WM1Zシリーズは、これまでのウォークマンシリーズを遙かに超えた高音質なウォークマンで、このシリーズはお勧めです。
2016年10月29日追記、2017年1月7日NW-A30シリーズを追記

外付けのDAC内蔵ヘッドフォンアンプはまた様々なものがあります。iPhoneと接続できるものがほとんど(というか全部)です。ただiPhoneは内部記憶容量が大きいものにしておかないとすぐに容量一杯になってしまうので要注意です。外付けのDAC内蔵ヘッドフォンアンプは本当に色々な種類があるので悩み所ですが、面白いことに外付けのDAC内蔵ヘッドフォンアンプは値段というよりも大きさに音質は比例しています。同じ価格帯なら持ち運びできるものよりは据え置き型の方が音が良いということです。なぜこういうことが起きるかというと、ひとえに電源と部品サイズと回路設計の問題です。据え置き型はAC100Vから電源を取りますので、十分な電圧と電流が確保できるのと、搭載する部品も大型のものが選べ、回路設計にも余裕ができますので、これが音質に大きな影響を与えるようです。ポータブルタイプであっても大きめのサイズのものはよりバッテリーも大きい電源容量のものが使えて据え置き型と同じく大きめの部品が使えるのと回路設計に余裕があり、これが音質に有利に働くようです。

音が良くて大きさが小さいものとなってくると、CHORD社のMojoになろうかと思います。ただ、MojoはDSD音源の再生が大の不得意で、DSD音源ファイルを再生させると途中で音が途切れます。CHORDのMojoはPCM再生専用機と考えた方が良いでしょう。あと、ノイズに弱く、プツプツとデジタルノイズを拾いやすいです。お勧めはxduooのXD-05です。この機種もDSD音源の再生周波数が切り替わるとブチッとノイズが出ますので、パーフェクトではありませんが、音自体は3万円未満のDAC内蔵ポータブルヘッドフォンアンプにしては抜き出ています。

iPhoneやAndroid機を利用する場合は気を付けないと行けないのが、普通はiPhoneやAndroid端末は外付けDACヘッドフォンアンプを使用してもPCMは192kHzまで、DSDは5.6MHzまでと制限されることです。ONKYO DP-X1やPioneer XDP-100Rは内蔵の再生ソフトが素晴らしく、384kHzまでのPCM信号と11.2MHzまでのDSD信号の出力に対応していること、アップサンプリングやリアルタイムDSD変換機能があり、普通のCD音源のソースもDSD出力できて、音質もかなり良くなる(最初からDSD音源のソース並までとは行きませんが)ことです。特に24bit-96kHzや192kHzのハイレゾPCM音源は高精度5.6MHzリアルタイムDSD変換出力して外付けのDACヘッドフォンアンプで聴くとかなり音が良くなるのでお勧めです。

以上をまとめますと、まずはヘッドフォン或いはイヤフォンをそれなりのものに変更する、次に再生側を音楽再生専用のそれなりのものに変更する或いは外付けのDACヘッドフォンアンプを追加する、になります。これだけでもCD音源の再生だけでも結構再生音が違ってきます。

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橋本 尚久
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